=真澄記=
小倉、湯の股、浅見内の温泉(小倉温泉 )に大馬澤がある。
大馬澤には牝馬ばかりで、牡馬はいないそうだ。牡馬は住まないが、牝馬は孕んで良い馬を産むそうだ。
よそから男馬が入り込んでくると、どこからともなく牡馬が馳せてきて、その男馬を噛み殺すとも言う。
そこの山の上に大津馬の社がある。鉄の薬研の杵のようなものをご神体として、大鍔明神とも言っている。
今はその由を知っている者はいない。