=真澄記= 御坂をはるばる登れば、桶に水を落としたいそう涼しい。坂の傍らに水の神、観世音、宇賀の神とて、三つの御座所がある。 坂を下りて東の小道に入って、幸の神平という野原に出て、小高い台に登って仰ぎ見れば、はるかな峰に穴があって、聳え立っている岩をソウ岩と言う。 これを「胎内潜」といって、この岩窓の中を巡ることも行の一つと言う。
真澄:胎内潜